声楽教室・コラム

歌い手にとってボイストレーナーは絶対必要?

良い音?

歌手にとってボイストレーナーは絶対必要なのでしょうか? それともある程度のレベルまでいったら必要ではなくなるのでしょうか?

これはいろいろな考え方があると思いますが、私はどんなにうまくなったとしても絶対に必要であると思います。

というのも、歌というものは他の楽器と異なり自分自身で聞くことが不可能なためです。だれしも、録音した自分の声にびっくりした経験があるでしょう。自分の声を人がどのように聞こえるかを自分自身でリアルタイムに判断するのは不可能なのです。

私自身も現在、坂上昌子先生に平均して月に2回、大きなコンサートの前は週に1回程度のレッスンをお願いしておりますし、またその先生もまた別のドイツの教授に指導をしていただいております。歌の世界にゴールはありませんので、常に謙虚に学び続けるため先生は必要になるでしょう。

考える前にやってみよう!

私は中学生から主婦まで複数の合唱団を教えていることもあり、老若男女さまざまな人を相手に声楽を指導してきました。

そこで感じたことは早く上達するタイプと上達に時間がかかるタイプがいるということです。

早く上達するタイプには特徴があります。とりあえず言われたことを素直に行動に移しあんまり深く考え込まない、という点です。なんだかよくわからないけどやってみようというタイプは、理屈がわからなくても実際コツをつかむことが早いのです。

一方、頭で考えるタイプはどうしても納得してからでしか行動に移せないためにコツをつかむことが遅く、上達にも時間がかかります。

声楽は足先から頭のてっぺんまで体のいろんな部分を使います。実際やってみないことには体の感覚は生まれません。なかなか上達できずに悩んでいる方はいろいろ考えずにとりあえず練習をしてみましょう!

オペラ歌手はどうしてあんなに大きな声が出るの?

オペラハウス

テレビにでてくるポップスの歌手はマイクを使って歌を歌いますが、声楽では生の音にこだわる為にマイクを使いません。それにもかかわず一流のオペラ歌手はあの大きなホール全体に歌を響かせることができるのですが、それはどのようにしているのでしょうか?

それはのどで声をただ出すだけではなく、体中をおおきな楽器のように響かせているからそうなるのです。普通の人に腰を響かせろといっても理解するのが困難でしょうが、習熟してくると体中のいろんな場所を響かせることができるようになります。腰や胴体はもちろんのこと、のどや首の後ろ頭のてっぺん等々いろんな場所を響かせるようになり、いわゆるオペラ歌手のような大きな音を出せるようになります。

私自身も、まだまだ勉強中で一流の歌手とは呼べませんが、143cmの体から130デシベルの音を出すことができます。声がスカーンとでるのはとても楽しいことですし、ただ叫んでいるようなのど声でなく、響きで出された音は聞いている人にも不快に感じさせません。

あなたも楽しい声楽をいっしょに勉強してみませんか?

どんな音がいい音なの?

声楽ではついつい、ボリュームの大きさばかりが取り上げられ「わーっ、あの人すごい大きな音を出せるのね」といった感想ばかり抱きがちです。もちろんボリュームがなければ、聞いているほうからしても歌の印象が弱々しいものになるでしょうが、ボリュームはあくまでもいろんな要素の一つであり、大きな音さえ出れば良いというものではありません。 発音の正確さ、音程、音楽性、伴奏との相性などいろいろの要素がありますが、もっとも大事な要素は作為的でなく自然であるか? ということです。

ポップスとは異なり、のどで押す音や、フェイクと呼ばれる音程を下からとるもの、張り上げるように歌うもの、言語のイントネーションと音程の高低が異なるもの、これらの要素は声楽では不自然なものとして嫌われます。 しかし自然な音といっても赤ちゃんや子供が歌えば自然かというわれるとそういうわけではありませんし、自然=なにもしないというわけではありません。アナウンサーの日本語や、茶道の動きも自然に見えますが、これは長い年月をかけて習得されたものです。

声楽も同様に長い年月をかけて一見不自然な動きを練習しやがて自然に聞こえる音を作り出していくのです。